「日本の教育とウェルビーイングの未来を考えるシンポジウム」の第21回に参加しました。
「ウェルビーイングな教育の最前線」というテーマで、主催メンバーの吉田忍先生(慶應義塾大学大学院)がパーソル総合研究所による「教員の職業生活に関する定量調査」の結果についてお話しくださいました。
また、主催メンバーの最近の取組みについてのお話がありました。
教員の職業生活に関する定量調査によると、人生のWell-beingに関しては、教員の人生満足度が全国の就業者よりやや低くなっており、職業生活のWell-beingに関しては、全国の正社員に比べて、教員のはたらく幸せ実感がやや高く、教員のはたらく不幸せ実感が低くなっていました。
はたらく幸せ実感に影響する因子は「自己成長」や「他者貢献」、はたらく不幸せ実感に影響する因子は「評価不満」や「オーバーワーク」となっていました。
子どもの教育の質を高めるためにも、教員のワーク・ライフ・バランスがとれる環境になり、教員をめざす方が増えることを願っています。
意外だったのは、人生満足度、はたらく幸せ実感共に、小・中・高・特別支援学校と幼稚園・保育園の教員の中で、特別支援学校の教員が最も高くなっていたことでした。
調査結果によると小中学校ではクレーム対応が大変なようでしたが、クレーム対応によって心身が疲弊する教員の割合が、特別支援学校は保育園に次いで2番目に低くなっていました。
交流会で同室となった特別支援学校の先生に伺ったところ、その先生の学校では保護者との信頼関係があり、保護者からのクレームがないとのことでした。
人との信頼関係を築くことは大切だと思いました。
主催メンバーの最近の取組みについて、今年度開設された、日本初のウェルビーイング学部について、学部長の前野隆司先生がお話しくださいました。
1・2年生は、人間性を高めることに重点を置き、挨拶や対話の仕方を教えたり、畑に行って自然とふれあう機会を設けたりしているとのことでした。
ウェルビーイングについて深く学びたい方は、武蔵野大学ウェルビーイング学部(東京都西東京市)への入学をお勧めします。